投資だけで生活するために必要なのはこの2つ!成功のコツを解説

kabuo-r.png かぶおくん

会社の給料に頼らず生きていきたい!

投資だけで生活って、私にもできるの?

kabuyo.png かぶよちゃん

 

あなたは投資だけで生活する人生を想像したことはありますか? 

結論から言えば、投資だけで生活することは可能です。

しかし、大金を手にしただけで投資生活をしようとするのは無謀というもの。事実、ラッキーで宝くじの1億円を当てた人がことごとく破産しているという話を聞いたことはありませんか?

お金と同時に大切なのは正しい知識です!

知識無しにできるほど、投資生活は甘くないのです…

本記事では、30代にしてセミFIREを達成した筆者が、FIRE(投資で生活していく)するために必要な知識をお伝えします。

この記事を読めば、あなたが将来お金の不安なくFIREをするために取るべきステップが分かるようになるでしょう。

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

1章 投資だけで生活はできるの?

皆さんの周りで、「投資だけで生活をしている」は思い浮かびますか?身近にサンプルがいればより具体的に想像しやすいですよね。

この章では、投資だけで生活をするために、まず何が必要か」をお伝えします。

投資で生活、まず必要なのは「資産

まず必要なのは資産です。

資産とは、分かりやすくいえば「新たな価値(資産)を生むもの」です。

例えば、

・現金
・有価証券(株や債券など)
・不動産

などのことです。

金(ゴールド)や暗号通貨も資産だとする考えもありますが、現状では、配当所得が無かったり、リスクが高かったりするので外します。

現金は、それ自体では配当がほぼありませんが、換金性が高いので一旦資産だと考えます。

換金性が高い = 株や不動産などの「資産」をすぐに買えるという意味です。

資産がさらなる資産を生む = 投資で生活が成り立つというのは大原則ですので、必ず抑えておきましょう。

FIREの4%ルールを知る

FIREの4%ルールを知っておくと、投資で生活をするのに役立ちます。

FIREとはアメリカ発祥のムーブメントで「Financial Independence, Retire Early」= 経済的自立と早期リタイアの略称のこと。

FIREには「4%ルールというものがあり、以下の原則により成り立ちます。

FIREの「4%ルール」
① 年間の生活費を割り出す
② 生活費の25年分を貯める
③ その資産を年4%で運用していく

簡単に言えば、25年分の資産を4%で取り崩していく限りは「破綻することなく生活ができる」のです。

実際には4%を永続して出す投資は存在しないので、株や債券をうまく組み合わせて運用すれば、「高い確率で継続できる」ので、100%が保証されるものでないことには注意が必要です。

では次に、4%ルールを使ってどれくらいの生活費が生み出せるかを見ていきましょう。

仮にいまの生活費が月20万円であれば、年間で240万円必要です。この場合の25年分の生活費をまず求めます。

生活費 240万円x25年= 6000万円(FIREに必要な資産額)

次に、この6000万円を株や債券を組み合わせて、年利4%で運用していくと、

6000万円 x 年利 4% = 240万円 (生活費にする金額)

となります。この毎年引き出せる240万円で生活をしていくということですね。生活費をもっと多く欲しい方はFIREに必要な金額も大きくなりますし、その逆もまた同じです。

FIREの4%ルール

投資生活での資産運用に関しては、後述する「投資で生活 | オススメ投資3選や、当サイトの老後貯金の記事をご参考ください。

実際に投資だけで生活している人はいるの?

投資だけで生活をしている人は案外身近にいます。

実は筆者の友人A氏がそれに当たります。A氏とは家族ぐるみの付き合いで、私が子供の頃からお世話になっていました。

A氏は「どこにでもいる陽気なおじさん」といった風体の60代男性なのですが、なんとここ20年あまり定職にはつかず、妻と2人の子供(独立済み)を養っています。

「どうやって家族を支えているのかな?

と私は疑問に思ったものですが、長いこと尋ねることはしませんでした。

私が投資を始めた、ということを報告すると、「実はね…」ということで種明かしをしてくれました。

A氏は先祖代々の土地にアパートを建てて人に貸してたのです。

アパート建設の費用は銀行から借金をしますが、アパートのテナントからの家賃収入の方が、銀行への返済よりも多いので「その収入」で生活ができるというのです。

要するに不動産投資ですね。

ただそれだけではなく、月々の生活費を除き浮いたお金で「株式投資」もやっているようです。また、完全に無職ということでもなく、いわく「ボケ防止」のためにアルバイトも時々するのだそうです。

やはりなんの仕事もせずに暮らすのは苦痛だそうで、何かしら社会との接点は維持していたい」とA氏は言います。

「それにしてもなんて気軽な生活だろう」と感心したことを覚えています(笑)

このA氏のように、探してみると意外と身近にも投資で生活をしている人はいるものです。

あなたはどのタイプ?
1.経済的自由を手に入れたい
2.月収を2倍にしたい
3.老後資金の2000万円をつくりたい

実践する方法はこちらでわかります → 詳しく見てみる

2章  投資で生活をするのに必要な金額は?

そもそも生活するために、月々いくらの収入必要なのでしょうか?

生命保険文化センターの調査によると、夫婦2人で老後生活を送る場合、必要と考える最低日常生活費の平均は月22.1万円となっています。

しかし当然、生活費は個人のライフスタイルによる違いが大きいものです。

例えば、以下のような違いです。

・独身か、夫婦2人暮らしか
・持ち家か、賃貸か
・都会に住むか、田舎に住むか、海外に住むか

ライフスタイル別に4つのパターンに分けたものが以下になります。

あくまでイチ指標に過ぎませんが、参考にしていただければ幸いです。

ライフスタイル別 生活費一覧

では以下でそれぞれを解説していきます。

独身か、夫婦2人暮らしか

家計調査報告に沿って世帯の平均的な生活費を見ていきましょう。

消費支出の推移表

出典: 総務省統計局 家計調査報告 2020年版

上記によれば、

・独身世帯の一ヶ月あたりの生活費は約16万円 /月
・2人以上世帯の一ヶ月あたりの生活費は約29万円 /月

となっています(2020年はコロナの影響が大きいため、2019年を参考にしています)

独身か夫婦2人以上かで、約13万円の違いがあるということですね。

注意点ですが「2人以上の世帯」には子供がいる家庭も含みますので、子供の有無(または持つ予定)かどうかでも計算し直す必要があります。

ちなみにこの報告によると、子供1人につき、月々の生活費が4万7千円上がるということなので、夫婦2人だけであれば5万円引いて、24万円/月で計算しても良さそうです。

持ち家か、賃貸か

生活費の中でもとりわけ大きいのが持ち家か賃貸の違いです。

家計調査報告によれば、

・独身世帯の住居費は20,950円 /月
・2人以上の世帯の住居費は17,374円 /月

となっています。

ちなみにこの住居費が低いのは、持ち家の人も含まれているからです。

単身世帯の方が住居費が高い理由は、恐らくは独身の人は持ち家よりも賃貸の割合が高いからでしょう。

出典: 総務省統計局 家計調査報告 2020年版

「持ち家なので家賃はゼロ

という人から

「東京のマンションで家賃15万円

という人まで、様々なシチュエーションが考えられますので、上記の金額は目安にしかなりません。

持ち家ならば家賃はゼロになり、心配するのは修繕費と固定資産税だけになるので、確実に家賃は安く済みます。

ですが、当然その家を購入するお金が要りますし、住む場所も固定されることになります。結局は、どんなライフスタイルを望むかに照らし合わせて金額を考えるしかなさそうです。 

最後に、賃貸派の人が注意すべきことだけお伝えしておきます。

それは3大都市圏に限っていえば、ここ10年ほど家賃は値上がりを続けているという事実です。

首都圏に絞ると、2012年から2021年の10年間の間に家賃は31%も値上がりしました。

3大都市圏では、この傾向は今後も続くと考えられますので、将来も都会で賃貸しようと考えている方は留意しておきましょう。
三大都市圏 分譲マンション賃料の年間平均推移 
出典: 東京カンテイ 分譲マンション賃料

都会か、地方か

ここまで「ライフスタイルにより支出は大きく変わる」ということを見てきました。

当然、都会に住むか、地方に住むかでも生活費は大きく変わります。では具体的にどれほど違うのかを見ていきましょう。再び家計調査報告を参考に、東京23区(都会)と山梨県甲府市(地方)を比較します。

甲府市を選んだのは、入手したデータ中、1番生活費が安かったのが甲府市だったためです。

【1世帯あたりの消費支出】(2021年)
・東京23区: 27.8万円 /月
・山梨県甲府市: 19.6万円 /月

情報元:総務省統計局 家計調査報告

上記のデータからは、都会と地方で約8.2万円の差が生まれています。

やはり、地方は都会よりも生活費が安いことは事実のようです。

注意すべき点としては、東京は23区内でも世帯収入の差が激しく、1位港区と最下位の足立区では4倍の差があるのです。つまり同じ「都内」と言っても、生活費には大きな差があります。

今度は地方での生活における注意点も挙げておきます。

それは、地方だと交通費が高くなりがちだということです。車が1人1台は必須、という所が多いからです。

また、今後高齢化が進めば、水道や電気などのインフラが過疎化地域には通らなくなったり、負担が重くなる可能性があります。今までのようにインフラの維持にお金を回すほどの余裕がない自治体も増えてくるかもしれないからです。

3章 投資で生活するのに「向く人」と「向かない人」の特徴

以下、投資で生活するのに向く人と向かない人の特徴を挙げていきます。

まずは「向く人」からです。

投資で生活するのに「向く人」は?

投資生活に向く人の特徴は以下です。

投資で生活するのに「向く人」
・数字やお金の勉強が苦にならない
・他人と違う行動やライフスタイルが苦にならない
・変化に柔軟に対応できる

数字やお金の勉強が苦にならない

投資で生活をするのに向いている人は、「数字やお金が好きな人」だと言えるでしょう。お金(投資する資金)を稼ぐにはやはりそれなりに情熱がいります。

更にそれを失うことなく、継続して投資で収入を得ていくには数字やお金に愛着が無ければいけません。

お金への愛着があれば勉強することも苦には感じないでしょう

投資で生活をしている限りは、ある程度、金融や経済の知識を維持していく必要があります。それには最低限でいいので勉強が苦にならない人の方が向いていると言えます。

他人と違う行動やライフスタイルが苦にならない

他人と違う行動をすることが苦にならない、ということ大事な要素です。

投資で生活をする人はまだまだ少数派です。周りからは偏見に満ちた視線を浴びることだってあるかもしれません。

また、やはり投資で生活していくには、あまり贅沢グセのある人は向かないと思います。贅沢をするには収入が多く必要になるからです。

投資がうまくいかない時期には、ある程度支出のレベルを抑える努力も必要になるでしょう。

しかし投資で稼げる収入は、投資家のコントロール外になることも多いものです。

空いてる時間にアルバイトをするならつゆ知らず、そうでないなら、なるべくシンプルな生活を心がけるほうが良いでしょう。

変化に柔軟に対応できる

投資をしていれば、サラリーマン時代には予期せぬ出来事に巻き込まれることがあります。

例えば以下のようなものです。

投資で起こる予期せぬリスク
・株式投資で、暴落に巻き込まれる
・不動産投資で、入居者が退去してしまう
・事業投資で、事業が倒産してしまう
・インフレにより物価が上がってしまう

このようにどんな投資でも一定のリスクを伴います。

しかしピンチの時に、慌てることなく柔軟に対応できれば、大失敗には至らずに復活できる可能性は高いものです。

投資で生活していくならば、変化に対応していく力と、それに耐える強いメンタルが必要になってきます。

投資で生活するのに「向かない人」は?

投資で生活をするのに「向かない人」は、「向いてる人の逆バージョンだといえるでしょう。

具体的には以下のような項目です。

投資で生活するのに「向かない人」
・数字やお金の勉強が嫌い
・モノや贅沢品が好き 
・他人と違う行動を取るのが不安
・変化が嫌い

もし、あなたが上記4つのうち3つ以上当てはまるのならば、投資だけで生活することは諦めたほうが良いかもしれません。

ただし、向かない人にも長期で堅実に資産構築する方法はあります。

例えば、 
・つみたてNISA
・iDeCo

などです。これらは投資に苦手意識のある方でも始めやすく、正しく行えばローリスクですし、老後の資産構築に大いに役立つものですので、上記のような投資はぜひ継続してください。

より詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もぜひ参考にしてください。

【投資初心者必見】知識ゼロからでも始められる投資信託

あなたに本当に適した投資はどれ?
・まずは少額から試したい YES or NO
・リスクはできるだけ抑えたい YES or NO
・投資先の見極め方を知りたい YES or NO
・海外投資にも興味がある YES or NO
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→ YESが3つ以上だった方は、こちらをクリック

4章 投資で生活 | オススメの投資3選

この章では投資で生活をするためにオススメする投資3選をお伝えします。

本記事の趣旨として、「投資で生活」=インカムゲインに主眼をおいていますが、株式投資や不動産投資などはやり方によってはキャピタルゲイン(資産の成長)も狙える投資手法です。

投資で生活 |オススメの投資3選
① 株式投資
② 高配当投資信託
③ 不動産投資

では、以下よりひとつずつ解説していきます。

① 株式投資

株式投資を味方につければ、あなたは確実に投資で生活への一歩を踏み出すことでしょう。

株式投資のメリットとデメリットは以下です。

株式投資のメリット
・努力次第で、高い利回りになる
・長期投資や短期投資など、様々な手法がある
・銘柄によっては、配当金や株主優待などの特典がある

株式投資のデメリット
・大きく損をする恐れがある
・継続的に儲けるには勉強が必要になる

努力次第で、高い利回りになる

株式投資はやり方次第で、高い利回りを得ることができます。

例えば、1年で株価が2倍になる銘柄は日本の証券市場だけでも毎年100社〜数百社あると言われており、それを的中させれば利回りは100%(= 年利100%)ということになります。

もちろん、毎年2倍になる銘柄を的中させることは簡単なことではありませんが、やり方次第でこれだけの利回りが達成できる株式投資は魅力的だといえるでしょう。

長期投資や短期投資など、手法が多い

ひとえに株式投資といっても様々な手法が存在します。

最初からあなたの手法が絞れていればいいですが、投資をしていく過程で自分にあった手法を見つけていけるのも株式投資の魅力だといえます。

当「ゼロから始める投資アカデミー」では、株式で生活するための記事も公開していますので、詳細を知りたい方はコチラの記事で、株で生活する方法をご紹介しています。

「投資で生活」を実現するおすすめ手法①株式投資

株式の長期投資

まずは長期投資の特徴をお伝えします。

【長期投資の特徴
・値上がり益が1年で何倍になることもある
・1年単位で見るため、直近の値動きに右往左往しなくても良い
・銘柄によっては配当金や優待といったプラス収入が得られる
・一定期間は収入が入ってこないので、その間の生活費を用意する必要がある
継続的に稼ぐには勉強が必要になる

このように株の長期投資には大きなチャンスがある一方で、相応のリスクもあることが分かります。

株を保有する長さに決まりはありません。半年でも3年でも、会社が成長し続ける限りは持ち続けていいでしょう。

あの「投資の神様」と呼ばれる、アメリカのウォーレン・バフェット氏は、理想の保有期間は「永遠」だと言っています。長期投資においては一生持っていたいと思うくらいの銘柄を持ちましょう、ということです。

結論として、株の長期投資は「投資で生活」する点では難易度は高いです。なぜなら収入が安定しないからです。

しかし、配当金や優待など、株の長期投資には様々なメリットがあります。より詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

株で生活するための4ステップ!リスクを理解して株で豊かな生活を

株式の短期投資

では次に、株の短期投資にはどんな特徴があるのかをお伝えします。

【短期投資の特徴】
・デイトレードなら1日で結果がでる
・資金とやり方次第で、1日で数万〜数十万円を稼ぐこともできる
・損をする可能性もある
・毎日トレードするだけの情熱と精神力が必要になる(デイトレードの場合)
継続的に稼ぐには勉強が必要になる

このように、株の短期投資は、長期投資とは全く違ったやり方が求められます。

短期売買では、頻繁に株価をチェックし、売買の判断をし続けることが求められます。

これにはそれなりの情熱と精神力が必要です。他に収入の当てがある人ならまだしも、短期投資だけに生活を預けるとなればプレッシャーも感じるでしょう。人によってはそのストレスに耐えられないはずです。

もし株式投資で生活することに挑戦するならば、まずは少額から始めて、株式投資との相性を見るところから始めましょう。

株式投資のまとめ

ここまで見てきたように、株式投資は大きなリターンが見込めるものの、やり方を間違えれば大きな損失を出す可能性もある投資になります。

ぜひ、少しの金額からで良いので、学びつつ株の知識を深めていきましょう。

少額からでもできる株式投資について知りたい方は、以下の記事もぜひご参考ください。

初心者でもできる!株式投資で成果をだせるようになるための王道の方法

② 高配当投資信託

「高配当投資信託を活用して、その分配金を収入源として投資生活をする方法もあります。

「投資で生活」を実現するおすすめ手法②投資信託

投資信託について良く分からないという方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

初心者でも分かる投資信託

高配当投資信託とは、投資信託の中でも、特に「高い配当(分配)を出す投資信託」のことだと本記事では定義します。

まずは「高配当投資信託のメリットとデメリットを見てきましょう。

高配当投資信託のメリット
・分配金収入(インカムゲイン)を主な目的とする
・分配金の利回りが高い
・分配金を得られるタイミングは、毎月、年4回、年1回など、商品によって違う

高配当投資信託のデメリット
・手数料の高いものが多い
・タコ足分配に注意する必要がある
・分配金が出る度に課税される

以下より解説していきます。

分配金収入(インカムゲイン)を主な目的とする

株や投資信託で儲けを出す場合は、値上がったタイミングで売って利益を出す方法(キャピタルゲイン)と決算時に払い出される分配金を目当てに利益を出す方法(インカムゲイン)があります。

今回の高配当投資信託においては、後者の利益を目的としています。

例えば、分配金率7%のファンドに5000万円を預けている場合。年間の分配金収入は350万円です。税金を引いても約280万円が生活費として使えます。

このように、分配金を出す投資信託を保有することで「投資で生活をしてくことは可能になります。

ちなみに「配当と「分配」は厳密には違いますが、この記事では一旦同じものとして扱います。

分配金の利回りが高い

当然、分配金の利率は高い方が投資する方としては嬉しいです。

高配当投資信託であれば、年4%〜11%ぐらいまで商品により分配金率は異なります。

例えば、分配金が比較的高い「ニッセイアメリカ高配当株ファンド(毎月分配型)」を例にとりましょう。このファンドの利回りは現在、年利11%です。(計算方法により若干の変動あり)

なかなかすごい利回りですね。このような投資信託もあるということです。

ただし、投資信託の分配金や基準価格はずっと一定ではありません。特に基準価格は日々変わります。ということは利回りも日々変動する、という点は覚えておきましょう。

投資信託の利回りの計算方法は以下です。

投資信託の利回り(%) = 分配金(直近1年) ÷ 基準価格(投資信託の時価)x 100

また、どんなに分配金が入ってきても、売却する時の基準価格がそれ以上に下落していたら損失となる、という点も抑えておきましょう。

分配金を得られるタイミングは、毎月、年4回、年1回など、商品によって違う

分配金が出るタイミングは投資信託によって、毎月 / 年4回 / 年2回 / 年1回 などに分かれます。

人によって貰いたいタイミングは違うでしょうから、自分のライフスタイルに沿った商品を選べます。

注意点として、毎月分配型の場合は、タコ足分配」になりやすいことが挙げられます。タコ足分配については後述しますが、知らぬ間に元本が目減りしてしまうこともあるので注意しましょう。

手数料の高いものが多い

高配当投資信託は信託報酬(年間の維持手数料)が高めの傾向があります。

例えば、安いことで知られるインデックス型の投資信託であれば、信託報酬は年0.1%〜0.5%ぐらいですが、高配当型の投資信託では年1.5%〜2%ぐらいが主流になります。

これは、高配当を出すためのポートフォリオ管理や、決算を頻繁にする手間など、高配当投資信託は経費がかかりがちになるからです。

分配利回りが3%でも、信託報酬が3%近ければ、手残りはほぼ無く、これでは投資する意味がありません。

投資先のファンドが信託報酬以上の利回りを出しているかどうかは、長期のトータルリターンで確認しましょう。

投資信託で手数料を払うのは致し方ないことですが、自身の目標に沿った運用ができるかどうか、これは必ず確認しておきたいところです。

タコ足分配に注意する必要がある

「タコ足分配とは、投資信託が元本部分を削りながら分配金を出す状態のことを指します。タコが自分の足を食べているような状態なのでこう呼ばれます。

ちなみに、

・元本の増えた部分から分配するものを「普通分配金」
・元本を削って分配をする場合を「特別分配金」

と呼んでいます。

タコ足分配に注意

通常であれば分配金は、投資先企業の配当と株式の値上がり益から出す(=普通分配金)のが健全な姿のはずです。しかし高配当投資信託の中には、「高い分配金率を保つ」ために特別分配金で元本を取り崩すものがあるのです。

余談ですが、特別分配金という名は、うまい名前を考えついたものです。なんだか良い分配なのかと錯覚させられそうです(笑)

タコ足分配は元本から分配を出していますから、それが続けば元本は目減りしていき、やがていつかは残高が底をついてしまいます。

タコ足分配は必ずしも悪いこととは限らない?!

とはいえ、タコ足分配は必ずしも悪いことばかりではないのです。

「SBI世界高配当株プレミアムファンド」という商品を例に取ってみましょう。

この商品は「年率7%定率払い出し」を掲げていま。つまり元本を減らしてでも年7%の分配を出すことを目標にしているのです。

2019年2月から2022年2月にかけての3年間で、この投資信託の基準価格は約6%下落をしました。

仮に、「この商品の基準価格が毎年2%ずつ下落する」と想定をしてみましょう(実際の値動きは毎年変化します)

もし年2%ずつの下落ならば、35年経っても、まだ元本は半分以上残っている計算になります。

例えば年金生活者であれば、「分配金を年7%でもらい続け、35年後も元本が半分以上残っていればそれで良い」と考える人もいるでしょう(ただし、元本が下落すれば、もらえる分配金の額も下落するので注意が必要です)

この方法は「これから大きく資産を増やしたい」と思っている方にはオススメできませんが、老後の年金などの目的によっては活用する方法もあるのです。

分配金が出る度に課税される

分配金は出る度に20.315%の課税がされます。

これは、証券口座で「源泉徴収なし」を選んでいても必ず徴収されてしまいます。

税金なのでどうしようもありませんが、投資で生活をする者にとって配当金は生活の原資ですから、これはやはり痛手です。

避ける方法としてはNISA制度を活用する方法があります。

NISAは上限枠が決まっていますが、その枠内であれば分配金に課税はされません。

NISAについては以下の記事↓
投資初心者におすすめのNISA制度を徹底解説
で詳しく解説しています。

高配当投資信託のまとめ

高配当投資信託への投資は株に比べてローリスク・ローリターンな安定した投資だと言えます。

しかしその分、3000万円〜 ぐらいの運用できる資産がないと、生活できる金額まで到達することも難しいでしょう。最低投資金額が大きいという意味では、上級者向けの投資だと言えるかもしれません。

現在まとまった資産がない方は、株式投資や不動産投資で大きな資産を作ることから検討しましょう。

③ 不動産投資

ここまで株式投資と投資信託を解説してきましたが、不動産投資こそが投資生活の王道だと言えるかもしれません。

不動産投資のメリット
・安定した収入が入る
・場所や物件しだいで 利回り10%〜 も可能
・銀行からローンを引くことができる
・REITという方法もある

不動産投資のデメリット
・1物件あたりの金額が大きい
・株や投資信託に比べて流動性に劣る
・空室や未払い等のリスクがある

安定した収入が入る

株や投資信託に比べても、不動産投資が1番安定した収入を期待できます。

これは株式と比較するとより分かりやすいですが、株式の配当は企業の業績により上下します。なぜなら企業の業績は毎四半期ごとに上下するからです。一部配当を継続する企業もありますが、多くの企業は収益性が悪くなれば配当どころではなくなります。

これとは対象的に、不動産投資の収入はテナントから入る家賃なので、一度契約が決まればそうそう見直されることがありません。

この不動産独特の性格により安定的な収入を確保していくことができるのです。

場所や物件しだいで 利回り10%〜 も可能

不動産投資では、場所や物件しだいで10%を超える利回りを出すことも可能です。

不動産は人気の高いエリア(例:東京23区内)は資産性は高いものの利回りは低くなりがちです。例えば東京の山手線の内側であれば利回りは3%ぐらいが普通です。

都内は常に人気がある分、空室リスクは下がります。しかしその分、投資の利回りは郊外・地方より低くなります。

しかし、東京の周辺部、例えば埼玉県などの、中古戸建てや一棟アパートですと、利回りが10%を超えてきたりします。

しかし、いくら利回りが高くても、あまりにも不便なエリアを選んでしまうと空室リスクに悩まされかねません。

今回は東京の例でお話しましたが、状況は札幌、名古屋、大阪、福岡などの大都市でも似ています。

銀行からローンを引くことができる

銀行からローンが引けるのは不動産投資最大の利点と言えるでしょう。

これは通称「レバレッジ」とも言われます。ローンを使うことで、「てこの原理のように、小さな力で大きな力が生み出せるのです。

物件や借りる人の属性にもよりますが、銀行は不動産投資に関してはお金を融資してくれます。銀行からすれば、土地を担保にできるので、もし債務者が返済に困ることがあっても回収できるということなのですね。

「ローンの返済をしたら、生活費にする収入にはならないのでは?」と思う方もいるかもしれません。

不動産投資では「賃料収入ー返済額」の手残りが残るようにプラン組みをします。この返済額と収入の比率を返済比率と呼びます。

例えば、毎月の賃料収入が100万円の物件を返済比率40%で投資できたとすると、
収入100万円 ー 返済額40万円 = 手残り60万円(毎月)
となります。

その他、税金や修繕費用を別途用意しておく必要はあるものの、これぐらいの収入があれば「投資で生活」がすぐに実現できますね。

不動産投資の仕組み1物件あたりの金額が大きい

不動産のデメリットとして、どうしても1物件あたりの金額が大きくなる、ということが挙げられます。

それが故に銀行からローンを借りられる、とも言えますが、しかし金額が大きいことはやはりリスクにもなります。最終的なリスクとリターンを自分で判断していきましょう。

また、最近流行りの、みんなでお金を出し合って大家さんになるサービスもあります。これはメリットとデメリットを調べた上で判断する必要があります。

例えば、ある大家サービスの利回りが5%だったという場合に、

① その利回りに妥当性はあるか(無理してリスクを取りすぎていないのか?)
② 他にもっと良い利回りの投資はあるか(例えば、高配当投資信託の利回りと比較してどうか?)

ということを念頭において検討すると良いでしょう。

株や投資信託に比べて流動性に劣る

不動産は購入するための手続きや準備に時間がかかります。

投資の考えでは、収益性や安全性と並んで流動性も重要なポイントになります。いつなにがあるか分からない投資の世界では、変えたい時にすぐに現金化できる資産は安心感があります。

やはりこの点では、株や投資信託に劣ってしまいます。

不動産投資においては、現金の管理をしっかりとプラン立てておく必要があります。

空室や未払い等のリスクがある

不動産投資特有のリスクとして、空室や家賃の未払い、はたまたご近所トラブルなど様々なリスクがあります。

しかし1番はやはり空室の問題だと言われています。

空室を避ける1番の秘訣は、建物やロケーションが良い場所に不動産を買うことです。ここでも物件を選ぶ目が問われるということですね。

しかし、例え少しぐらい不利な物件であっても、運営方法やちょっとした気遣いで入居率をアップさせることはできます。

例えば、もしあなたが空室に悩まされているのであれば、以下の施策などはあまり費用をかけずに空室率を下げられる可能性があります。

空室を減らすための工夫
・物件をペット可にする
・共有のインターネットを引く(一棟アパート等の場合)
・トイレをウォシュレットにする
・賃貸管理会社を探す・変える

不動産投資のまとめ

不動産投資には、株や投資信託にはない「レバレッジ」という大きな魅力があります。自分の手持ち資金が少なくても銀行がお金を貸してくれるからです。

しかし、不動産は大きな買い物です。レバレッジ=借金ですから、誤った使い方をすれば悲惨な結果を招くリスクがあります。

不動産投資に取り組む前には、必ず事前の勉強とリサーチを怠ってはいけません。

5章 最後に必要なのは「知識」

最後に必要なのは知識です。

ここまで色々な投資で生活する方法をご紹介してきましたが、たとえラッキーでお金が儲かったとしても、その大金を扱うだけの知識が問われます。お金とはなんとも不思議なものです。

宝くじで1億円当たった人の末路

最後にお話したいエピソードとして、宝くじで1億円当たった人の末路」という本があります。

あなたは読んだことはありますか? タイトルの通り、宝くじで1億円当選した人のその後を追った内容の興味深いルポです。

かいつまんでお話しすると、1億円の宝くじに当選した主人公が、その後お金に群がる悪い人々に騙されて、最後にはお金だけでなく家族まで失うという話です。

実はこの話は珍しいことではなく、一説には宝くじ当選者の70%が破産しているというデータまであります。

あなたがいつか大金を手にした時に、そうならないためにも、お金の知識は絶対に必要です。

たとえ宝くじを買っていなくても、退職金や相続などで、思わぬ大金が入るということは誰にでもあり得ることです。

いざという時に賢く運用をするために、今のうちからお金の知識はつけていきましょう。

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6章 まとめ

それでは今回お伝えした内容を以下にまとめていきます。

皆さんが充実した投資生活を送れることになれば、筆者としても嬉しいです。

FIREの「4%ルール」
① 年間の生活費を割り出す
② 生活費の25年分を貯める
③ その資産を年4%で運用していく

投資で生活するのに「向く人」
・数字やお金の勉強が苦にならない
・他人と違う行動やライフスタイルが苦にならない
・変化に柔軟に対応できる

投資で生活するのに「向かない人」
・数字やお金の勉強が嫌い
・モノや贅沢品が好き 
・他人と違う行動を取るのが不安
・変化が嫌い

オススメの投資 ① 株式投資

メリット
・努力次第で、高い利回りになる
・長期投資や短期投資など、様々な手法がある
・銘柄によっては、配当金や株主優待などの特典がある

デメリット
・大きく損をする恐れがある
・継続的に儲けるには勉強が必要になる

オススメの投資 ② 高配当投資信託

メリット
・分配金収入(インカムゲイン)を主な目的とする
・分配金の利回りが高い
・分配金を得られるタイミングは、毎月、年4回、年1回など、商品によって違う

デメリット
・手数料の高いものが多い
・タコ足分配に注意する必要がある
・分配金が出る度に課税される

オススメの投資 ③ 不動産投資

メリット
・安定した収入が入る
・場所や物件しだいで 利回り10%〜 も可能
・銀行からローンを引くことができる
・REITという方法もある

デメリット
・1物件あたりの金額が大きい
・株や投資信託に比べて流動性に劣る
・空室や未払い等のリスクがある

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