一括投資はリスク大?投資信託のオススメ投資法と商品3選

一括投資はリスク大?投資信託のオススメ投資法と商品3選

これから投資信託に投資してみたいけど、

・一括投資のメリットデメリットはなに?
・一括投資のタイミングはいつ?
・結局、一括投資と積立投資はどちらがオススメなの?

など、わからないことがたくさんあるのではないでしょうか?筆者も投資を始めたすぐは、わからないことだらけで非常に困惑しました。しかし、ご安心ください。
この記事では、これらの質問に加え、投資信託への投資法の最適解をお伝えします。

詳しい理由は記事内で説明しますが、結論、投資初心者が投資信託へ投資する場合は、積立投資がオススメです。

上記結論理由に加え、筆者オススメの投資信託もお伝えするので、この記事を読み終えればすぐにあなたに合った投資信託への投資方法が分かり、すぐにでも投資信託へ投資することができるでしょう。

この記事でわかること

・一括投資と積立投資のメリットデメリット
・一括投資の概要と投資タイミング
・積立投資が初心者にオススメな理由
・積立投資にオススメな投資信託

監修者:市川雄一郎 監修者:市川雄一郎 
グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP®。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。 グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。
日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、講演依頼、メディア出演も多数。著書に「投資で利益を出している人たちが大事にしている 45の教え」(日本経済新聞出版)

公式X アカウント 市川雄一郎@お金の学校 校長

投資信託は「一括投資」「積立投資」の2つの方法がある

投資信託への投資方法は2種類あります。「一括投資」と「積立投資」です。その名の通り、一括で投資するのが一括投資で、金額や期間を定めてコツコツ積み立てていくのが積立投資です。

この章では、これらの投資法の違いやメリット・デメリットを見ていきましょう。

これらを知ることで、あなたにとってどちらの購入方法が向いているのか知ることができるでしょう。

一括投資と積立投資の違い

一括投資と積立投資の大きな違いは上記で述べた、投資する回数ですがそれ以外にもあります。今回はそれぞれの違いを4つ挙げてみました。下の比較表を確認してみましょう。

一括投資と積立投資の違い

1つ目の違いは投資する金額です。一括投資は1回での投資ですので、比較的大きな金額を投資することが多いです。反対に積立投資は1回の投資額はそれほど大きくなく、少額の投資を長期に渡って行います。

2つ目の違いは購入回数の違いです。一括投資は継続的ではなく、1回で投資を行います。積立投資は間隔こそ人それぞれですが、継続して投資していきます。多いのが月1回の積立投資で、決まった日に決まった金額を投資します。

3つ目はリターンが得られる期間の違いです。一括投資は大きな金額を投資しているがゆえに、日々の価格の変化で大きくリターンを得ることができます。積立投資ははじめは少額なため、価格の変化にはあまり大きな影響を受けません。そのため、長期でのリターンを望む投資法と言えます。

最後にリスクの違いです。これはリターンと比例しているため、リターンの大きい一括投資のリスクが大きく、リターンの小さい積立投資のリスクが低くなる傾向があります。

一括投資、積立投資のメリット・デメリット

次に一括投資、積立投資のメリット・デメリットを確認しましょう。

一括投資と積立投資のメリット比較

一括投資のメリットは先ほども出ましたが、積立投資と比べてより短期的にリターンを得るこができます。また、売買タイミングで頭を悩ませるのはそれぞれ1回です。そして、今すでにまとまった余剰資金がある方にとっては一括投資はぴったりと言えるでしょう。

積立投資のメリットは、始めるときに購入金額や購入回数、購入時期を決めてしまえば、あとは放置で問題ありません。多くの証券会社では自動で積立投資を行ってくれるため、積立設定が終わればあとは何もしなくて良いのです。

次にデメリットを確認しましょう。

一括投資と積立投資のデメリット比較

一括投資、積立投資のデメリットはメリットの逆と考えていただければ簡単です。
一括投資は購入時の価格が重要で、高値で購入してしまった場合、損をする可能性があります。また、大きな投資資金が必要なことも人によってはデメリットと言えるでしょう。

積立投資のデメリットは、リターンを得るのに時間がかかることと、自分で様々なことを判断しないといけません。積立投資は少額からでも始めることができる反面、リターンを得るのに時間がかかります。また、積立投資を始める際は、どの商品にいくらどの間隔で投資するかを決める必要があります。

一括投資と積立投資ではそれぞれ異なるメリット・デメリットがあります。自分にあった投資法を見つけるためにもこれらは抑えておきたいポイントです。

投資信託で一括投資をしたい人が知っておくべき3点

一括投資はすべての人にオススメできる投資法ではありません。先ほども述べた通り、投資する際はまとまった資金が必要なため、少額から始めたいという方には向きません。
この章では、一括投資の特徴について説明していきます。一括投資の特徴を理解した上で、自身が行うべきかどうか判断しましょう!

この章では以下を解説します。

・一括投資に向いている人の特徴
・一括投資をするタイミング
・一括投資に向いている投資信託

一括投資に向いているのは、余剰資金のある人

一括投資に向いている人は、十分な余剰資金を持っており、そのほとんどを投資に回しても問題ない人です。
これから投資信託への投資を考えている、かつ、余剰資金が十分にあるのであれば、一括投資は有効な手段と言えます。また、すぐに投資を始めたい方は、少額でコツコツ投資する積立投資よりも一括投資の方がオススメです。

一括投資をするタイミングは、株式市場が上昇しているとき

一括投資をするタイミングとして、最も好ましいのは、株式市場が上昇している時です。
一括投資は売買の回数が少ないため、投資するタイミングが非常に重要です。同じ投資信託でも、投資した時期が違えばリターンも異なります。そのため、株式市場がしっかり上昇していると確認できた時は、投資する良いタイミングだと言えます。

一括投資に向いているのは「インデックス型」の投資信託

筆者がオススメする、一括投資に向いている投資信託はインデックス型の投資信託です。

一口に投資信託と言っても、たくさんの種類が存在します。2023年11月時点で、14,424本もの投資信託が存在します。この中には我々が直接投資できない投資信託も含まれていますが、それを除いてもかなりの数になります。

インデックス型投資信託でもたくさんありますが、その中でも米国が投資対象となっている投資信託がおすすです。

米国がオススメな理由は2つです。

・世界経済を牽引する企業が多い
・先進国であり、かつ人口増加が望まれる

理由1. 世界経済を牽引する企業が多い

米国には、AppleやAmazon、Googleといった世界経済を牽引する企業がたくさんあります。市場規模や企業の大きさからもまだまだ牽引することは明らかです。そんな企業に投資できるため、米国は投資対象として、非常に魅力的です。

理由2. 先進国であり、かつ人口増加が望まれる

経済が成長するには、人口の多さが必要条件になります。米国は先進国の中でもトップの人口で、かつ人口の増加も見込まれます。人口という基盤があり、成長する企業もある米国は今後も世界経済の中心として、あり続けると予想されます。

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投資信託を始める前に、ぜひご覧ください。

これから投資信託へ投資をする方は「積立投資」をするべし

ここまで読み進めてまだ「一括投資」にするか「積立投資」にするか、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方へ筆者からオススメするのは「積立投資」です。

投資信託での積立投資がオススメな理由3選

筆者が積立投資をオススメする理由は3つです。

・少額から始めることができる
・専門的な知識が必要ない
・ほったらかしで良い

理由1. 少額から始めることができる

余剰資金があまりない方や、余剰資金があってもいきなり大きい金額を投資することに抵抗がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。積立投資は時間をかければ大きい金額になりますが、始める時は少額から始めることができます。証券会社や投資商品によって異なりますが、一番小さい金額はなんと「100円」です。投資が怖い、まだよくわかっていないなど不安をお持ちであれば少額から始めることができる積立投資をオススメします。

理由2. 専門的な知識が必要ない

積立投資には専門的な知識は必要ありません。一括投資においては、投資するタイミングが重要なため、それをしっかりと見極める知識が必要です。しかし、積立投資は一度設定してしまえばあとは自動で買い付けを行うので知識がなくても始めることができます。
投資する商品は、第4章でご紹介する筆者おすすめの投資信託を参考にしていただければ、みなさんが行うのは積立設定のみです。

理由3. ほったらかしで良い

積立投資は、積立設定後にすることはありません。細かく言うと、投資信託の成績を見てあまり上がっていなければ他の投資信託に切り替えるなど作業がある場合もありますが、基本的にはほったらかしで良いです。
普段、仕事をしており株価や投資信託の価格などを確認する時間もないという方でも積立投資はできます。始めようと思ったその日に積立設定すれば大丈夫です。

投資信託での一括投資がオススメできない理由2選

本記事序盤では、一括投資について説明しましたが筆者が一括投資をオススメできない理由が2つあります。

・投資するタイミングを見分けるのがが難しい
・リスクが大きい

理由1. 投資するタイミングを見分けるのが難しい

一括投資において、最も重要なのが投資するタイミングです。今は価格が低いものの、今後価格の上昇が見込めるという商品に、その状況を見極めて投資する必要があります。どんなに良い商品でも投資タイミング次第では損失を被る可能性もあります。
まだ、投資の知識がない方にとってこの見極めはかなり難易度が高いためオススメしません。

理由2. リスクが大きい

一括投資は1回で投資する金額が積立投資よりも多いため、その分価格も大きく変動します。もし損失になった場合、これから投資を始める方にとっては、メンタル的にもダメージが大きいです。筆者も投資を始めたころに損失を出した時、すごく落ち込みました。
反対に積立投資は、始めるときは少額なため変動は小さくなります。

投資信託で積立投資した運用シミュレーション

積立投資を始める前にまずは、「いつまでに」「いくら」欲しいのかを決めましょう。これらを決めることによって月いくら投資し、どれくらいの利益なら達成することができるのをシミュレーションを使って導くことができます。まだ明確に決まっていないが投資を始めたいという方も、月いくらまでなら投資に回せるのかを明確にしておきましょう。

今回使うのは、金融庁の資産運用シミュレーションです。
以下のリンクからも利用できます。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html

例えば、15年後に1,000万円準備したいという目標を立てた時、毎月28,899円積立することによって達成することができます。想定利回りは米国のS&P500という指数の平均リターンを用いて計算しています。

次に、目標金額が決まっていないが、毎月20,000円なら投資できるというケースを計算してみましょう。こちらは先ほどと同様の想定利回りと積立期間で計算すると、6,920,764円となります。

この資産運用シミュレーションは、自分で自由に数字を入力できるためご自身の目標額や積立額を入力し、計算してみてください。

積立投資にオススメな投資信託3選

この章では、筆者がオススメする投資信託を3つご紹介します。ぜひ投資信託を選ぶ際の参考にしてみてください。

今回、筆者がオススメするのはこの3つ。いずれも米国がメインになります。

①SBI・V・S&P500インデックスファンド
②楽天・全米株式インデックス・ファンド
③eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

①SBI・V・S&P500インデックスファンド

米国の主要指数であるS&P500に投資する投資信託です。S&P500の上位銘柄はApple、Microsoft、Amazon、Googleと誰しもが聞いたことのある企業が組み込まれています。個別で投資することも可能ですが、投資信託かつ積立投資という投資法にすることによって、リスクを減らすことができます。

②楽天・全米株式インデックス・ファンド

こちらの投資信託は米国に上場している企業、すべてが投資対象です。米国では世界を牽引する大企業があるだけでなく、これから大きくなる新興企業もたくさんあります。新興企業は大きな株価の上昇を見込めるため、非常に魅力的です。

③eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

全世界株式の名の通り、投資することのできる全世界の株を投資対象としています。とはいえ米国がその半分を占めています。こちらも先ほどと理由が似ていますが、米国や日本といった先進国だけでなく、中国やインド、ブラジルといった新興国にも投資することができます。

これらが筆者オススメの投資信託です。1つ注意点として、①と②の投資信託は購入できる証券会社が限られているため、ご自身で開設した証券会社で取り扱いがあるかご確認ください。

まとめ

これまで投資信託への投資法である「一括投資」と「積立投資」について解説してきました。一括投資に向いている人に該当すれば「一括投資」、それ以外の方は「積立投資」と考えていただければ大丈夫です。

一括投資に向いている人

十分な余剰資金を持っており、そのほとんどを投資に回しても問題ない人

積立投資がオススメな理由 3選

・少額から始めることができる
・専門的な知識が必要ない
・ほったらかしで良い

積立投資にオススメな投資信託 3選

①SBI・V・S&P500インデックスファンド
②楽天・全米株式インデックス・ファンド
③eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

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